三重県いなべ市 伊勢藍 江戸時代の正統な灰汁発酵建て藍染 藍染工房 伊勢藍

2022年11月12日 / イベント紹介, 伊勢藍

先日より当ブログでもご紹介しておりました、江戸時代の灰汁発酵建て藍染で染められた〈伊勢藍〉の品々は、海を渡りパリ・ミラノでの展示会を終え、現在はフィレンツェでの展示会に出品中。
［藍染工房∞伊勢藍］が再現する江戸時代の正統な灰汁発酵建ての魅力をご理解していただき、〈伊勢藍〉の海外展開にご協力いただいている星野夫妻の多大なご協力のもと、各地で大変好評をいただいているとのことです。
日本の伝統的な技である江戸時代の灰汁発酵建て藍染が、美に対しても自然環境に対しても高い意識をもつ海外の方々に、この現代において、今度どのように受け入れられるのかとても楽しみにしています。

［藍染工房∞伊勢藍］では、江戸時代の正統な灰汁発酵建て藍染の体験をレギュラーメニューに、その他にサブメニューとして室町時代の原始的な灰汁発酵建て藍染を体験していただける〈室町地獄建て 正藍染〉や、伊勢型紙保存会 会長の内田勲先生が講師を務めていただく〈伊勢型紙彫り&染め教室〉、〈福島富美江先生によるボディーワーク〉〈いなべ藍ランド自然教室〉〈全盲の旅人こんちゃんと一緒に藍染＆お話会〉〈ベストキッド直系空手家河北建先生の親子護身術＆藍染〉など定期開催しているものがあります。

藍染を追求し、さまざまな角度から藍染の新しい可能性に光を当てることが私たち［藍染工房∞伊勢藍］の使命と考え、毎日江戸時代の灰汁発酵建て藍染に向き合っています。また、それぞれのメニューに参加していただく皆様や、江戸時代の灰汁発酵建て藍染にご理解をいただきご協力いただいている各界のエキスパートの講師の先生たちに感謝いたします。

さまざまなメニューがある〈藍染工房∞伊勢藍〉で人気を集めているのが〈親子藍染体験会〉です。［藍染工房∞伊勢藍］ではこれまで、デリケートな取り扱いを必要とする繊細な江戸時代の灰汁発酵建て藍染の染液を、高い品質で維持することを目的にお子様の体験を泣く泣くお断りしていました。
でも、藍染の新しい可能性を探り、未来に継承していくためにはむしろお子様にこそ、江戸時代の灰汁発酵建て藍染を体験していただきたいという強い思いがありました。

そこで、本年9月より、普段は染め液の原料となる蒅（すくも）造りを行っている［藍の寝床］を、蒅造りのシーズンオフに解放し〈親子藍染体験会〉の会場としてこれをスタートしました。
〈親子藍染体験会〉では、年齢による制限を設けず、ご家族一緒に、化学物質を全く使用しない藍染を体験していただけます。
［藍染工房∞伊勢藍］で行われる、江戸時代の灰汁発酵建てとは異なり、藍建て直後の染液での仕上げ染めはありませんので濃くは染まりませんが、化学物質や添加剤などを使用しない同品質の染液を使用していますので、藍本来が持っている美しさや効能を気軽に楽しく体験していただけるとご好評をいただいております。

そんな〈親子藍染体験会〉の場所がこの度［藍の寝床］から、同じ［いなべ藍ランド］内の［藍ハウス］に移動します。［藍ハウス］はガラス張りのハウスになりますので冬でも暖かく、藍甕も保温も加温もしないで自然の温かさで染め体験をしていただけます。

〈親子藍染体験会〉は、毎週土曜日に開催しています。体験会の概要はこちらのページに詳しくありますのでご覧いただき、ご興味のある方はぜひお問い合わせフォームからご連絡ください。

冒頭にご紹介しました、江戸時代の灰汁発酵建て藍染で染め上げた〈伊勢藍〉の品々は、オンラインショップやCreemaサイトでもご購入いただけます。江戸時代の灰汁発酵建て藍染で染め上げられた製品は、防臭・抗菌・消炎・鎮痛・鎮静・ほぼ100%UVカット効果があり、アトピー性皮膚炎への効果が確認されています。表面活着法と呼ばれる、生地に有用な微生物を纏わせる染め方なので、着る菌活としても注目されています。
また、名古屋からも車で40分ほどの大安ICからほど近い［藍染工房∞伊勢藍］では今日ご紹介した江戸時代の灰汁発酵建て藍染にまつわる様々な体験をしていただけます。体験の概要やご予約の状況はこちらのFacebookページからご確認いただけますので、ご興味のある方は是非お気軽にお問い合わせください。

〈伊勢型紙〉〈伊勢木綿〉〈伊勢藍〉が共作して新しい日本文化の価値を発信する〈トリプル伊勢〉も国内展開にむけて鋭意準備中。こちらも進展がありましたら改めて報告させていただきます。