三重県いなべ市 伊勢藍 江戸時代の正統な灰汁発酵建て藍染 藍染工房 伊勢藍

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自然と人間の営みの“藍の結晶” ー 〈伊勢藍〉のご紹介です。

2022年10月15日 / 伊勢藍, 藍染工房∞伊勢藍について

[藍染工房∞伊勢藍]がある三重県いなべ市にあります。最寄りの大安ICは名古屋からも車で40分ほどと、都会からほど近い場所にありながら鈴鹿山脈をはじめ豊かな自然を楽しめる場所と思います。様々な自然に囲まれた環境だからこそ、季節の表情、匂い、空気などの変化を敏感に感じることができるのも、[藍染工房∞伊勢藍]をいなべ市にかまえてよかったと思えることの一つです。

江戸時代の灰汁発酵建て藍染で染められた伊勢藍の品々

[藍染工房∞伊勢藍]が再現する、江戸時代の正統な灰汁発酵建て藍染は、そんな自然と共に生き、自然の循環の中でその営みを継続して行える藍染の技法とも言えます。
藍の苗の植え付けから始まり、無農薬無化学肥料での栽培、そして自然の発酵の力を利用して行う蒅(すくも)造り、前回のブログでも詳しくご紹介した藍建もまた、自然の恵みである天然素材と微生物の好機発酵と嫌気発酵の力を利用し一切の化学物質を使わずに行われます。

産業の過剰な効率化による自然環境の汚染や、使い捨てによる大量の廃棄物など、人類はこの100年足らずのうちに地球に大きなダメージと負の遺産を残してきました。一方で、だからこそ、ひとりひとりが身の回りのできることから自然環境に配慮した活動をスタートさせようというSDGs活動が注目されているのかもしれません。
江戸時代に生まれ、手間と時間がかかる非効率な技術であるにも関わらず、江戸時代の灰汁発酵建て藍染がいま、多くの方に注目されている理由もそのような背景があってからのことなのかもしれません。

効率化という名目のもとに、人々が捨て去り、忘れかけていたあらゆる“非効率”な作業の中にこそ、人々や自然環境にとって本当に大事なもの、豊かさのようなものが含まれているのではないか。私たちが日々再現しているのは江戸時代の灰汁発酵建て藍染ですが、私たちの本当の使命は江戸時代の灰汁発酵建て藍染を通じて、豊かな生き方やライフスタイルを未来に継承していくことなのだと、藍建てしたばかりの美しい藍甕を覗き込むたびに決意を新たにします。

藍建後の江戸時代の灰汁発酵建て藍染の染料

江戸時代の正統な灰汁発酵建て藍染は、そんな自然と人間の営みが調和して生まれた“藍の結晶”とも言えます。
[いなべ藍ランド]では、[藍染工房∞伊勢藍]で染師が一点一点丁寧に染め抜いた染め物をはじめ、蓼藍や染料などの“藍の結晶”を〈伊勢藍〉と称して各地で展開しています。

化学薬品や糖などの添加物を一切使用せず、天然素材のみを使って藍建てされた染料を使い、江戸時代の灰汁発酵建て藍染の技を用い、表面活着法と呼ばれる生地に微生物を纏わせるように染め上げられた〈伊勢藍〉の製品には、防臭・抗菌・消炎・鎮痛・ほぼ100%UVカット、電磁波カット効果・沈静・多種にわたる肌荒れ、肌トラブルへの優れた効力など、藍が本来備え持っている“力”が宿っています。

先人たちの気の遠くなるような試行錯誤と叡智の積み重ねの上に確立した江戸時代の灰汁発酵建て藍染で染められる〈伊勢藍〉の生地は、自然の営みの中で自然と共生して行われる人間の営みであるからこそ、手に取った方々の生活に美しい彩りと、優れた有用性と癒しをもたらすのです。

そんな〈伊勢藍〉は現在、フランス・パリに海を渡り、11月にパリ市庁舎で行われる日仏文化祭での展示会出展のために準備を進めています。
ファッションの街と称されるほど、美的感覚に優れたパリ市民の方々に、日本を代表する藍の色はどのように写るのでしょうか。そして同時に自然と人間の営みの結晶である〈伊勢藍〉がどのように受け入れられるのか、とても楽しみです。

また、アメリカはニューヨークからも染めのオーダーをいただいており、本物のジャパンブルーと言っても過言ではない〈伊勢藍〉が世界の人々を魅了する未来も遠くないように思います。

〈伊勢藍〉は、もちろん国外のみならず国内での展開も鋭意計画進行中です。かつて、伊勢商人が江戸において盛んに行商を行なって〈伊勢木綿〉が江戸時代の人々の生活に多大な有用性をもたらしたように、〈伊勢藍〉もまた東京を中心に多くの方々の生活に本当の豊かさをもたらすことができると信じています。
〈伊勢藍〉は現在、三重県が誇る伝統技術である〈伊勢木綿〉〈伊勢型紙〉と共に、トリプルコラボレーションの製品開発の企画を進行中。
そんな伊勢トリプルコラボレーションの初作品として、伊勢型紙の聖地として知られる「伊勢型紙資料館・寺尾家住宅」の看板暖簾が完成しました。それぞれの伝統と技術が融合した看板暖簾は、臼井織布さんの〈伊勢木綿〉と、伊勢紙型保存会の会長である内田勲先生による手彫り、そして1日6回の染め重ね洗い、天日干しを繰り返し、合計30回にも及ぶ染め重ねを行い、縫製と染めに3ヶ月、色を育てる色定着にさらに3ヶ月をかけた大作となりました。

伊勢型紙資料館 寺尾家住宅の看板暖簾を設置している様子

〈伊勢型紙〉〈伊勢木綿〉〈伊勢藍〉の看板暖簾が掲げられた伊勢型紙資料館についてはこちらのページに詳しく紹介されていますので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

江戸時代の正統な灰汁発酵建て藍染の技術で染師が一点ずつ丁寧に染め上げた〈伊勢藍〉の製品は、オンラインショップCreemaサイトでもお求めいただけます。日々の生活に、気軽に江戸時代の灰汁発酵建て藍染の製品を取り入れることができると大変ご好評をいただいています。ぜひお時間のある時にご覧ください。

また[藍染工房∞伊勢藍]では、江戸時代の灰汁発酵建て藍染の体験会への参加者も募集しています。体験会では、現在では唯一の工房となってしまった臼井織布さんの〈伊勢木綿〉で藍染の体験もしていただけます。
10月11月の募集枠はおかげさまで埋まりつつありますが、満席の日でもタイミング次第ではご参加いただけますのでFacebookでご確認の上お気軽にお問い合わせください。

アクセス

藍染工房∞伊勢藍

所在地
三重県いなべ市大安町大井田2749
いなべ藍ランド
電話
0594-28-9378
080-4182-8311
営業時間
10:00 - 16:00
定休日
不定休(お問合せください)
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三岐鉄道三岐線大安駅まで・・・
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藍染工房 鎌倉藍

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神奈川県鎌倉市山ノ内1489-4 セゾン北鎌倉101号室
電話
0467-38-5404
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月曜日
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大阪から約6時間10分
東京から約50分
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